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バラ掛けタイプの海外旅行保険研究で分かったこと-PR-
クレジットカードの海外旅行保険は、同種のカードが複数あれば補償額が合算されるため、補償額が不安なら、追加でクレジットカードを作ればその不安を解消できます。しかし、海外旅行保険だけのためにクレジットカードを何枚も作りたくない、でも補償額はもう少し増やしたいという人もいるでしょう。そんな方におすすめなのが、損害保険会社が提供しているバラ掛け保険(フリープラン)です。
今回は、海外旅行保険を提供している保険会社のうち、バラ掛け保険を扱っている5社について調査を行い、それを元にまとめています。販売されている全てのバラ掛け商品に目を通しているわけではありませんので、それを踏まえた上でお読み頂ければと思います。
利用イメージ
以下の表は、年会費無料のレックスカードについている海外旅行保険と損保大手で海外旅行保険の人気商品を販売しているA社のバラ掛け保険を併用した場合で試算したもので、各補償額は最大補償額を表しています。
補償 | クレカ レックスカード |
A社 [保険料] |
合計補償額 |
---|---|---|---|
傷害死亡 後遺障害 |
2,000万円 | - | 2,000万円 |
治療費用 | 200万円 | 1,000万円 [1620円] |
1,200万円 |
疾病死亡 | 0 | - | 0 |
賠償責任 | 2,000万円 | - | 2,000万円 |
携行品損害 | 20万円 | - | 20万円 |
救援者費用 | 200万円 | 1,000万円 [140円] |
1,200万円 |
バラ掛け保険の方では、治療費用と救援者費用をそれぞれ1,000万円加入。ハワイ旅行7日間で計算したところ保険料は合計1,760円。同社でネット販売しているセットプランの中で最安値のものと比べた場合で、1,170円安く加入できる計算になります。
クレカとバラ掛け保険を併用することで、補償額を上乗せしながらも、セットプランに加入するよりは、大分節約ができています。もっとも、海外旅行保険付きのクレジットカードが複数あれば、その分バラ掛け保険の必要性が低下しますので、一層の節約が可能になります。
バラ掛け保険(フリープラン)を理解するための7つのポイント
バラ掛け保険の活用前に理解しておいた方がいいと感じた点について7つピックアップしました。
バラ掛け保険とは?
海外旅行保険には、死亡補償など一通りの補償がセットされたセットプランと呼ばれるものと、個々の補償を利用者が必要に応じて購入するフリープランと呼ばれるものがあります。飲食店で言う定食やコースメニューがセットプラン、単品メニューがバラ掛け(フリープラン)と考えればイメージしやすいでしょう。
バラ掛け保険と呼ぶケースは少ないようですが、イメージが沸きやすい?ため、当サイトではバラ掛け保険という言葉を多用しています。なお、バラ掛け保険を扱っているのは、海外旅行保険を扱っている保険会社の中の一部に限られています。
保険なんてどれも同じは勘違い
保険なんてどれも同じじゃない?そう思われる方も多いと思いますが、各社かなりの違いがみられます。保険料や保険期間、選べる補償項目や必ず選ばなければならない補償項目など。大差なければ、あまり気にする必要はありませんが、保険料など懐に影響する部分や、利用する際の使い勝手に影響する部分については、多少は比較して自分に合った保険会社を選んだ方が良さそうです。
最低保険料は1,000円~
バラ掛け保険を利用する際には最低保険料を設定しているケースが多く、今回調査した5社に関しては、最低保険料を1,000円と明示しているケースが4社ありました。残り1社については、最低保険料の記述は見つかりませんでしたが、保険料算出シュミレーションを利用した結果によると最低でも1,040円は掛かるようでした。
調査していない保険会社については、分かりませんので何とも言えませんが、今回調査した限りでは、バラ掛け保険を活用する際には、最低でも1,000円の出費は覚悟しておいた方が良さそうです。
保険料にはかなりの差があります
最低保険料に関しては、5社中4社が1,000円とほとんど横並びという結果でしたが、保険料にはかなりの差が見られました。7日間ハワイ旅行という想定で同一補償額の保険を購入した場合の保険料を表にしてみました。
補償項目 | 補償額 | 保険料 | ||
---|---|---|---|---|
A社 | B社 | C社 | ||
傷害死亡 後遺障害 |
1,000万円 | 260円 | 820円 | 400円 |
治療費用 | 500万円 | 1580円 | 2,490円 | 2,040円 |
疾病死亡 | 500万円 | 120円 | 220円 | 240円 |
賠償責任 | 1億円 | 10円 | 40円 | 60円 |
携行品損害 | 30万円 | 550円 | 1,460円 | 1,600円 |
救援者費用 | 500万円 | 140円 | 620円 | 500円 |
保険料合計 | - | 2,660円 | 5,650円 | 4,840円 |
一番下の保険料合計をご覧頂ければ、その違いは一目瞭然で、個別の補償項目においても、保険料が違うことは比べてみるまでもなく明らかです。
もっとも、各補償内容は、名称は同じでも、その中身が全く同一のものとは限りませんので、保険料が高いからと言って、ボッたくられているとは一概には言えませんが、それにしても随分と違うものですし、保険会社選びが大事だということが分かります。
クレカ保険にはない疾病死亡補償があります
バラ掛け保険には、クレジットカードの海外旅行保険にはない疾病死亡補償があります。ただし、保険会社により異なりますが、疾病死亡単品の購入に制限が掛けられていたり、疾病死亡補償を購入する場合には、傷害死亡/後遺障害の補償額以下でなければならないなどの条件が課せられているケースもあります。
傷害死亡・後遺傷害がクレカの保険に加算できる
冒頭で触れましたが、海外旅行保険付きのクレジットカードが複数あれば、補償額が合算されるため、補償額に不安がある場合は、同種のカードを複数持てばその不安を解消できます。しかし、傷害死亡/後遺障害に関しては例外的に合算がなされない仕組みになっています。
傷害死亡/後遺障害の保険金に厚みを持たせるにはどうすればよいか?保険付きカードの複数持ちが使えませんので、ゴールドカードなどのように一枚で高額の保険がセットされたものを利用するのもいいでしょうし、あるいはバラ掛け保険で傷害死亡/後遺障害補償に加入するという方法も考えられます。バラ掛け保険を活用する場合、クレジットカードの海外旅行保険にバラ掛け分が合算されます。
加入が義務付けられている補償もあります
バラ掛け保険(フリープラン)という言葉のイメージとは若干異なりますが、選べる補償項目については、完全に自由というわけではないようです。治療費用が必須のところもあれば、傷害死亡/後遺障害の購入が必須とされているところもあります。
今回調査した5社に関しては、この点に関して例外は見られませんでした。実際に利用する際には、必須の補償項目をチェックしておくことをお勧めします。でないと、必須の補償項目が不要な場合は、無駄な保険料を払うことになってしまいます。